2011年8月10日
2011年5月11日
探偵Xからの挑戦状
探偵Xからの挑戦状 Season 3 を一通り見た。
ここからはネタバレがあるので、まだご覧になってないかたは先を読まないことをお勧めする。
内容を前提としているので、ご覧になってない人が見ても意味不明だし。
あと、安楽椅子探偵シリーズをご覧になっていない方も同様ネタバレがある。
シーズン3というくらいだから過去に2回あったわけだが、残念ながらそれは見逃している。
とりあえずこの手の視聴者に挑戦するタイプのものは、「安楽椅子探偵シリーズ」という、綾辻行人と有栖川有栖の二人の番組が有名だと思う。
今回の探偵Xからの挑戦状では3つの作品が登場した。
第1回「殺人は難しい」貫井 徳郎 (ぬくい とくろう)
第2回「ビスケット」北村 薫 (きたむら かおる)
第3回「怪盗Xからの挑戦状」米澤 穂信 (よねざわ ほのぶ)
まず第1回「殺人は難しい」について、ちょっとつぶやいたのだが、ネタが安楽椅子探偵の第1回のネタと同じ、日本語の読めない日本人という所だった。
どちらも犯人は帰国子女の日本人女性で日本語の会話には不自由しないが、日本語が読めないという設定だった。
文章として表現するのは難しいが、映像であれば表現しやすいと言うこともあるのかもしれない。
で、どちらも日本語が読めなかったことが、犯人のミスにつながる事になる。
ただ「殺人は難しい」の方ではちょっとだけ突っ込みどころがあった。
日本語が全く読めない犯人は、被害者の住所を手書きで絵を写す様にメモに書き留めていた。
しかし目的地に向かうのにスマートフォンを使ってナビさせていた。
どうやって入力したんだろう。漢字が読めないので読み仮名入力ができない。
スマートフォンの入力方法として、漢字の見た目だけで入力することは可能なのだろうか。(手書き入力あったっけ?)
そのあたりの描写がちょっと不足していた気がする。
PCの住所録なんだからそのままコピーペーストして地図を探しても良かったのではないかと思った。
第2回「ビスケット」について、香道がネタだった。
香道の名前くらいは知っていたが、源氏香というのは知らなかった。
源氏香の組み合わせが52組だということで、ちょっと計算してみた。
まず5をいくつかに分割する方法は何通りあるか。
11111(すべて異なる)
2111(二つ同じで他が異なる。
221(二つづつ同じで一つ異なる)
23(二つと三つが同じ)
311(三つ同じで他が異なる。)
41(四つが同じで一つ違う)
5(五つとも同じ)
それぞれについて可能な組み合わせを数えてみる。
11111:1通り
2111:5個から二つ取り出す組み合わせなので10通り
221:5個から二つ取り出す10通りについて残りの3つから2つ取り出すので3通りで合わせて30通りだが、二つづつが入れ替わっている場合が重複しているので半分の15通り
23:5個から二つ取り出す10通り
311:五個から3つ取り出す10通り
41:5個から一つ取り出すので5通り
5:1通り
確かに52通りある。
ところで、犯人を指し示すのが、源氏香の名前なのだが、容疑者に関屋が二人いて、明確に片方を指していない所がちょっと不満だった。
第3回「怪盗Xからの挑戦状」
安楽椅子探偵第6回の「ON AIR」と同じ様に犯人名を隠しており、一瞬だけ表示された名前を元に犯人を当てなければならないというちょっと反則気味のトリックだった。
ただ、携帯小説という形で事前にテキストが配られていて、そこにはちゃんと書いてあったので、映像でしか見せなかった安楽椅子探偵よりはフェアではあったと思うが、本編の登場人物リストに犯人の氏名がないというのはやはりちょっと不満が残る。
本格推理小説では、裏表紙などに書かれている登場人物リストに載っている人物以外が犯人であるなどというのは、許されないのではないだろうか。本格とは何かという定義の話をしても仕方ないけど。
というわけで、全体に面白い作りになってはいるものの、それぞれに少しだけ不満が残った。
ところで、次回はいつかな? 楽しみしている。
安楽椅子探偵シリーズ、全部は見てないなぁ DVD買おうかな。(^^)
2011年4月15日
石炭は核より危ない?
ウォールストリートジャーナル(WSJ)の日本語版のオピニオンに
【オピニオン】石炭は核よりも危ない(ホルマン・ジェンキンス)
という記事が掲載された。
本当なのかどうか確認したいとおもって、色々ググってみたのだが
石炭火力発電所の排出ガスの中身についての資料として以下の物がみつかった。
安全と言えるのか?神鋼石炭火力発電所
どうも反対派による資料なので、ちょっと割り引く必要は有るかもしれないが、他に数値のある資料が見つかってないのでこれを元に計算してみる。
いろんなものが排出されている、水銀、鉛など明らかに健康に害のありそうなものもあるがこの辺を比較するのはややこしいので、ここでは放射性物質のみに限って考えてみる。
石炭に含まれる放射性物質の代表的なものはカリウム、ウラン、トリウムなのだがカリウムについてはすでに体内に大量にあるので、無視しよう。
ウランとトリウムに限って調べてみる。
上記ページの資料はいろんな資料の寄せ集めらしく、明確にどの程度の出力でどの程度の量がでるのかがわからない。
とりあえずウランの計算
上記ページの3,4が排出ガス中の重金属元素などの量なのだが、3の方は400万kWの発電所での1年間の排出量なのだがこの中にはウランはない
4の方はどこかの発電所の実測値らしいのだが、その発電所の明確な資料がないので、出力もわからない。
というわけで、どちらにもそれなりの量含まれていて、重さも同じくらいの鉛との比率でウランの排出量を推計してみる。
3の資料では鉛の排出量が0.049t/年つまり49kg/年となっている。(400万kW相当)
4の資料では鉛は0.38と0.21(二回しか測定してないのであまり信頼性はないが、とりあえずこれしか資料がないので間を取って0.3としておこう
そのときのウランの量が0.006から0.001ということで、今はウランが多い場合を考えたいので多い方をとって、0.006としてみよう。つまり、0.3対0.006で約50分の1
3の資料で鉛が年間49kgだから、約1kgとみていいだろう。
さて、ここでウランといってもいろんな核種がある。
ここでいうウランは天然ウランだろうから、自然に崩壊するウラン235の含有率は約0.7%なので1Kgの0.7%だから、70gとなる。
原子力資料情報室によると、ウラン235は比放射能 8.0×10^4 Bq/g だそうなので
70gというと70*8*10^4 = 5.6*10^6 Bqとなる
ウラン235のヨウ素131への換算比は最大でも1000なのでヨウ素換算で5.6*10^9ベクレル
ウラン238も放射性なのでこれも計算しておかないといけない。
U238の比放射能は1.24*10^4 Bq/gなので1kgというと1.24*10^7 Bq となる。
ヨウ素換算比が最大900なんだが、面倒なので1000とするとヨウ素換算で1.2*10^10 Bq
これを合わせて1.2*10^10+5.6*10^9 = 1.8*10^10=18ギガベクレルとなる。
トリウムは重量比で2倍くらい含まれているようだが比放射能を見ると4.05×10^3(Bq/g)なので3分の1程度なので合わせて倍とみて多めに40ギガベクレルとしておこう。
400万kW で年間 40ギガベクレル程度
10万kWあたり1ギガベクレル
年間の原発の総発電量が約3000億kWhらしいのでこれを全部石炭火力に変えたとして
1年は8760時間なので総出力が3400万kW程度、つまり340ギガベクレル
10年で3400ギガベクレルやっと3.4テラベクレル
今問題になっているのは数十万テラベクレルの話なので5桁くらい違う、100年分でも4桁違うことになる。
もう一度言うが、鉛や水銀などの重金属の医学的影響は考えていない。
しかし、最新の石炭火力発電所だと、排出ガスの処理がもっとよくなっているのでこんなに大量に排出するとは思えない。
もちろん世界中の石炭火力発電所の排出量なるともっとひどい所もあるだろうし、火力発電所だって事故を起こすし、そのときは大量の重金属などをばらまくだろう。
石炭採掘の事故や二酸化炭素の影響、資源問題などもあるので、石炭が全く問題ないという訳じゃない。
ただ、日本で今の技術を使って原子力発電所を石炭火力発電所に置き換えたとした場合に「石炭にも放射性物質が含まれているからが原子力より危険」とは言えないんじゃないかな。
2011年4月 8日
安全と危険と
まず最初に書いておかねばならないのだが、私は現在の原発の状況が安全だとか危険だとか言えるほど詳しいことは知らない。
いろんな人のいろんな話を聞いて今は、特になにか特別な行動をするタイミングじゃないと思っている。
ここから書くのは一般論
何かがあったとき、それについて利害関係の無い人がその事象について安全とか危険とかいう場合どちらが言いやすいだろうかという話。
●危険だと言うのは誰にでも言える。
何も調べずに、何も考えず、ただただ危険だと言い続けるのは簡単なこと
その後何年か経ったとき、結果として危険だった場合は、「ほら見ろ危険だっただろう」と言えるし、結果として何も起こらなかった時は、「自分が危険だと主張したから危険が回避されたんだ」と言える。
これほど安直な道はない。
危険だと言った結果誰かがより危険な行動を取ったとしてもその責任を問われることはない。
●振り返って安全だと言うのはどうだろう。
何も考えず何も調べずに盲目的に安全だというのは簡単だろうか、
もし後で危険だったことがわかったとしたらどうなるだろう。
何の根拠も無く安全だと主張していた人は、周りからどういう目で見られるか、安全だと言い続けたから対策が取られなくて危険を招いたと責任を追及されてしまうかもしれない。
何も無かったとしても、安全だって言ってたのだから当然だろうと言われてしまって特にありがたいとも思われないだろう。
安全だと言ったことで別の危険を避けることができたのかもしれないがそんなことは誰も考えてくれるはずがない。
つまり盲目的に安全だと言うことは自分にとって何もいいことはない。
私は思う。
安全だと言い切る人は、利害関係者かバカかのどちらかだろう。
訳もなく危険だとだけ言っている人は無責任な人なんだろう。
具体的な数値を上げて、こういう条件ならこちらの方がリスクが高い、こういう条件ならこちらという風に情報源を明示している人は少なくとも誠実な人じゃないだろうか。
安全か危険かなんて、二つに分けられるような話じゃないんだから。
自分もそういう誠実な行動を取りたい。
2011年4月 1日
ヨウ素、セシウム、プルトニウム
福島第一原発の事故の影響で、周辺にいろんな放射性物質が放出されたようだ。
そんな中Twitterでヨウ素、セシウム、プルトニウムって何がどう違うの?
という疑問を持たれていた方がおられたので、
素人の浅い知識の範囲で、何が違って何が問題なのかということを説明した。
その際、その内容を別にサイトにまとめてほしいと言われたので、分不相応だとはわかっているが、まとめてみる。
もしこの先を読まれる場合は申し訳ないが、以下の点をふまえて読んでもらいたい。
・私は全くの素人であること
・このブログの内容が正確だという保証はないこと
・安全か安全でないかという話はこの記事の意図する所ではないこと
・状況は日々変わること
・わかりやすさを優先しているので厳密性にはかけること
理解の助けになればと思って書いているだけなので、実際の所は自分で調べてほしい。
間違いを見つけたら教えてもらえると嬉しい。
素人の戯言 と思う方は最初から読まないことをお勧めする。
話題になっている核種は
I-131(ヨウ素131)半減期約8日
Cs-137(セシウム137)半減期約30年
Pu-238(プルトニウム、238)半減期87.7年
Pu-239(プルトニウム、239)半減期2.41万年
これら以外にもいろんな核種が検出されているようだが、ここではこの三つの核種(プルトニウムは238,239をまとめて)についての話に限定する。
まず簡単に要点だけをまとめると
・ヨウ素、セシウムはβ崩壊してβ線(電子線)を放出する。(注1)
・プルトニウムはα崩壊してα線(ヘリウム原子核)を放出する。(注1)
・α線は紙一枚で遮ることができる。(注2)
・β線は1センチのプラスチック板で遮ることができる。(注2)
・セシウムは人間の体に入ったとしても特定の臓器に集まる事なく、体内に分散し排泄される。生物学的半減期は約70日程度とされている。
・ヨウ素は若年者の甲状腺にたまりやすい。生物学的半減期は、甲状腺で120日、その他の組織で12日とされている。
・プルトニウムは食べたり飲んだりしてもほとんど吸収されない。
・プルトニウムは呼吸などで肺に吸い込まれると肺に沈着しやすい。
注1:他の形の崩壊が存在しないといっているわけではない。主な崩壊についてのみ
注2:遮ったときに発生するγ線やぶつかった別の原子核の崩壊の話はおいておく
●セシウムは体内に入っても特定の場所に集まることはないので、特定の臓器を集中攻撃することはなく、自然放射線源の一つであるカリウム(K-40)と同じ様な反応をする。(K-40もβ崩壊する、セシウムはカリウムと同じI族元素)
一般に成人(体重60kg)で常に約4000ベクレルのK-40が体内に存在する。
●ヨウ素は甲状腺に集中するので、セシウムと同じ量摂取したとしても、甲状腺で濃度が高くなってしまう為、甲状腺ガンの原因になる可能性がある。
そのため安定ヨウ素剤という薬を被曝前に摂取することで体内のヨウ素を飽和させて新たに入ってくる放射性ヨウ素が体内に蓄積するのを減らすことができる。
ただし、40才以上では放射性ヨウ素のリスクが認められないので処方されない。(安定ヨウ素剤 取り扱いマニュアル)
逆に乳幼児については甲状腺の細胞分裂が活発なので、影響も大きい為、飲料水の放射性ヨウ素の基準が厳しく定められている。
注:安定ヨウ素剤は被曝の可能性が有る場合に配られるので、決してヨウ素を含む別の薬品などを勝手に飲んではいけない。その薬品の方が圧倒的に危険性が高い。
また、ヨードの過剰摂取は甲状腺の機能不全の原因ともなるので、昆布などを過剰に摂取するのも健康によくない。もともと日本人はヨウ素を十分に摂取しているので、ヨウ素摂取量を増やすのは健康を害する可能性がある。
(ヨウ素 過剰摂取 でGoogleで検索するといろいろ出てくるので自分の好きなサイトを読んでみて欲しい)
●プルトニウムは経口摂取(飲んだり食べたり)ではほとんど吸収されない。
プルトニウムは化学的生物学的にも人体に有害だが、そちらの影響が出るほどのプルトニウムを摂取すると、放射線が危険な量になってしまうので、そちらの影響は考慮する必要はない。
α崩壊というのはα線(ヘリウム原子核)を放出するので、放出するエネルギーがとても大きい(β線の20倍以上)そのため、体内でα線が放出されるとその近辺にある細胞には大きなダメージを与えることになる。
従ってプルトニウムは呼吸などで肺に吸入すると肺に沈着し肺の細胞を傷つけ肺ガンの原因になる可能性がある。
以上の様な理由で、水や食物の中のヨウ素、空気中のプルトニウムが危険だと言われている。
そのため「asahi.com:放射性物質拡散防止に期待」の記事の様にすでに飛散した可能性のある原発周辺から粉塵が空気中に飛散しないような対策を行っている。
半減期について
普通に半減期というと放射性元素の物理的半減期の事を言う。
・半減期が長いものは同じ時間内に同じ数の原子核から出る放射線が少ないが長い時間放出を続ける。
・半減期が短いものは同じ時間内に同じ数の原子核から出る放射線は多いがすぐに減少する。
ただここで問題になるのは、放射性物質をはかる単位。
一般にベクレルという単位で量るが、このベクレルという単位は、1秒間に崩壊する原子核の数を意味している。
つまり、半減期が長かろうが短かろうが同じ10ベクレルの量の放射性物質では次の1秒間に崩壊する核は10個となる。
しかし、たとえば半減期が10分の核種なら10分後には半分の量になっているからベクレルの値は半分の5まで減っているはずだが、
半減期が10年という核種だったら10分経ってもほぼ10ベクレルのまま(正確にはちょっと減るんだが誤差の範囲を出ない)
簡単な計算をすると
同じ10ベクレルの放射性物質があったとして10分間、20分間に崩壊する原子核の数は
10分 20分
半減期10分の核種の場合 約432 約649
半減期10年の核種の場合 約600 約1200
となる。
しかし、実際に影響があるのは体内にある間だけなので、生物学的半減期という考えがでてくる。
生物学的半減期というのは、その元素を体に取り込んだとき、排泄される度合いを表す。物理的半減期と同様に半減期が過ぎるとおよそ半分になる。
生物学的半減期が短ければ放射線を受ける量は少なくて済むので、より危険度は低いことになる。
若年者の場合、ヨウ素は甲状腺に蓄積されてなかなか排泄されないのでヨウ素が危険と言われている。(甲状腺における生物学的半減期が120日)
逆に40才以上ではヨウ素は蓄積されずすぐに排泄されるのであまり危険はない。
同様に吸入したプルトニウムは肺に沈着してなかなか排泄されないので生物学的半減期が長いので危険だと言われているが、経口摂取したプルトニウムは吸収されずにそのまま排泄されるので生物学的半減期が短く危険性が低い。
以上の様に単純に量が少ないから安全というものでもないし、半減期が長いから危険というものでもない。
何が危険なのかというのを理解して、正しく恐れることが必要だと思う。
ここまでの議論では、外部被曝(放射線をあびること)については何も言及していない。
先にもあるとおりα線、β線は外からきたものが体に到達することがほとんど無いので外部被曝についてはγ線のみ考えればよい。
(中性子線というのもあるが、これがそのあたりで検出されるようになったらとんでもないことなので)
主な情報源は以下の通り
緊急被ばく医療研修のホームページ
周期表
元素の情報については上記の周期表で、該当する元素をクリックするとWikipediaのページが表示される。
Wikipedia:β線
WHO 飲料水ガイドライン日本語版(PDF)
#hayanoquiz ベスト解答一覧(採点コメント付き)
原子力資料情報室(CNIC) - 放射能ミニ知識
Team中川 ブログ
ちなみに放射性ヨウ素は甲状腺ガンの治療にも使われているらしい。
一般のガンの放射線治療では特定の部位に放射線を当ててガン細胞を殺すのだが、甲状腺ガンを摘出した後の患者に放射性ヨウ素を与えると甲状腺から転移したガン細胞に取り込まれて放射線が照射されて、ガン細胞を攻撃してくれるので、転移を防げるということらしい。
詳細は甲状腺がん標準治療
当然健康な人には放射線は有害であるので、放射性ヨウ素が体に良いなどという訳ではないが、リスクとメリットを秤にかけないと何事も判断できないという例ではないだろうか。
2011年3月24日
数値の見方
東北関東大震災の影響で福島第1原発で事故が起こって、放射性物質が広範囲にまき散らされたようだ。
この影響で、各所で水道水に放射性物質が見つかって、大混乱が起こっている。
先日まで誰もが知らなかったような単位の数値が毎日のようにニュースで報じられている。
マイクロシーベルト、ミリシーベルト、ベクレルなどなど
それぞれの単位の意味などは、すでにいろんな所で説明されているが、
どうもマスコミもよくわかっていないらしいのが数値の見方
「浄水場で飲料水から210Bq/lのI-131が検出された」というニュース
210Bq/lとは、1リットルあたり210ベクレルということで
ベクレルとは、1秒間に崩壊する原子核の数のこと
この210という数値を持って、乳児への摂取制限が行われた。
乳児の基準が100Bq/Lという基準を超えていたからだ。
まぁ、基準を超えているのは事実だから、この対応に問題があるとは言わない。
しかしこの基準はどうやって計算されているのだろう。
WHOの資料(飲料水のガイドライン)によると
まず、核種毎のベクレルから線量への換算を行う。
この時の係数がI-131(ヨウ素131)では2.2×10e-5(mSv/Bq)となっている。
(10e-5というのは10のマイナス5乗 つまり、0.00001のこと)
個別線量基準を0.1mSv/年
1年間の飲料水摂取量を1日2リットルとして、730l
つまり1日2lの水を1年間飲み続けた時の被爆量を計算することになる。
0.1mSv/年になる放射能をx ベクレルとすると
0.1 = x×2.2×10e-5×730
つまり、x=0.1÷(2.2×10e-5×730)=6.227となる。
しかし、WHOの資料ではこれが10と書いてある。
なぜだろう?
表のところに書いてあるのだが、このガイドラインの値は対数で丸めてあると書いてある。
つまり、対数で表した値を四捨五入してしまっているわけだ。
対数で表すと6.227というのはいくつになるのか
log 6.227 = 0.794278
これを小数点以下で四捨五入すると、1
それをもとの値に戻すと 10の1乗だから、10になる。
対数で丸めるとどういうことが起こるかというと
10の0.5乗から10の1.5乗までが 10になるということ
10の0.5乗は3.16 10の1.5乗は31.6
つまり、約3から30までは10
約30から300までは100となってしまう。
この10という値は、実質、3から30の範囲という意味になる。
つまり、WHOとしては、桁の違いしか意味がないと言っているわけ。
(対数で1桁で丸めるとは10進数の桁しか見ないという意味)
そういう意味では、日本の基準100Bq/Lというのは本来、30Bq/lから300Bq/lの値を表しているわけで、210なんて誤差の範囲でしかない。
元々100Bq/lっていうのも、大人の基準の300を子供だからという理由で、適当に3分の1にしただけのもの、子供だし、対数で0.5くらい減らしとけっていう程度のもの
こういう値の意味を理解せずにただ数値だけを見て2倍だのなんだの騒ぐことがどれほど意味がないか
元々その程度の精度で定義されているものをいくら高精度にはかったところで意味がない。
ましてや、放射性物質なんて、半減期があって、I-131でも1日経てば1割くらい減っている。
その上測定誤差というものが存在しているんだから、こんな細かな値の上下に一喜一憂する方がよほど精神衛生上よろしくない。
ちなみに0.1mSv/年というのは、日本人が1年間に自然から浴びる放射線量の約10分の1
さっきの計算に戻って、100Bq/lの水を1年間飲み続ける際の被爆量を計算すると1.6mSv/年となって、有効数字が1桁なので小数点以下を丸めて2としても2mSv/年でしかない。
ちなみに、WHOの資料によると自然放射線は世界平均が2.4mSv/年で、地域によっては10倍以上の強度の場所が存在するがその場所でも放射線被曝による影響は全く見られないと断言している。
つまり、この程度の量で影響がでるようだったら、海外には行けないよって話。
直接的な比較をしてみよう。
この水を使って(ずっと100Bq/lの放射性の水が手にはいるとして)1回150mlのミルクを調製して1日に6回飲ませたとしよう。約1リットルの水を飲んだことになる。
そのとき受ける放射線量は100×2.2×10e-5×1=0.0022ミリシーベルト=2.2マイクロシーベルト
これを1ヶ月続けたとしても、66マイクロシーベルト
ちなみに飛行機で東京からニューヨークまで飛ぶと往復で80マイクロシーベルト程度の被爆らしいので、この水を気にする人は赤ちゃんを飛行機には乗せてはだめ。
国内のフライトでも、いくらかは被爆するだろうから、飛行機で移動は論外ってことになる。
放射線を気にするならこういうそれぞれの値の意味をちゃんと理解してから気にしたほうがいい。
放射線が全く問題ないなんて思わない。当然ある程度の影響があるだろう。
しかし、それには、少なくとも桁が二つ以上変わる程度(100倍以上)の量が必要なんだってことを理解しておいた方がいいと思う。
今日のニュースで、298Bq/lを2.98倍と表現していたが、数値の扱いを全く理解していないっていう典型的な表現
約3倍といっておけばいいものを
2011年3月 2日
DynabookでWindows7 SP1の更新が見えない
Windows7の ServicePack1が 2011年2月23日から提供開始された。
にもかかわらず、先月購入した TOSHIBA dynabook Windows 7 home premium (32bit版)でいくらWindows Updateを実行して更新を確認しても、SP1の更新が出てこない。
おかしいと思って、MicrosoftのServicePack1のページを確認したら重要な更新プログラムがインストールされていないと、書いてある。
Windows 7 Service Pack 1 (SP1) をインストールする方法
そんなことはない、すべての更新は適用してある。
いくら更新プログラムの確認を行っても最新だと言い張るだけなのだ。
そこで、仕方ないので、ダウンロードセンターからSP1をダウンロードしようとおもって、
Windows 7 および Windows Server 2008 R2 Service Pack 1 (KB976932) にアクセスしてみたところ
「サポート技術情報 2498452 を参照してください。」とあったのでWindows Update を使用して更新プログラムを確認すると、Windows 7 SP1 をダウンロードするオプションが提示されないをみたら、いろいろな原因が書いてあった。
・Windows 7 SP1 が既にインストールされていないことと、プレリリース版の Windows 7 SP1 が搭載されていないことを確認する
・保留中の更新プログラムを確認する。
・互換性のないバージョンの SafeCentral がコンピューターにインストールされていないことを確認する
・Intel 統合グラフィック ドライバー Igdkmd32.sys または Igdkmd64.sys を使用しているかどうか、およびドライバーをアップグレードしたかどうかを確認する
・Windows 7 インストールのカスタマイズに vLite を使用しなかったことを確認する
とあったので、順番に確認してみた。
当然だが、SP1ではないし、SP1のRCを入れた記憶もない。
結局Intelのグラフィックドライバが古いのが原因だったようだ。
DirectX診断ツールで、バージョンを確認するのだが、たしかに問題のあるバージョンだった。
そこで、Intelのサイトに行って、ドライバを確認したところ、この機械ではドライバがメーカーで変更されているから、Intelのドライバは使えないと言われてしまった。
仕方がないので、Toshibaのダウンロードサイトに行くと、確かにIntelのディスプレイドライバが更新されていたので、それをダウンロードしてきた。
それをインストールして、再度WindowsUpdateを開いたら、ちゃんとSP1が出てきた。
他にも別の更新も出てきた。
これでやっとSP1をインストール出来たのだが、これ普通のユーザに出来るのか?
そもそもWindowsUpdateを自動にしておけば大丈夫って言ってたのに、自動ではずっと「最新です」と嘘をついている状態が続いていた。
dynabookにはTOSHIBA Bulletin Boardというソフトが付いてきていて、これが更新を通知してくれることになっているみたいなのだが、こいつはなにも言ってくれていない。
SP1なんかはニュースで出てくるから更新されないとおかしいとわかるけど、それ以外の細かなセキュリティアップデートなんて、わからない。
ましてや、普通のユーザはSP1ですら理解していない可能性がある。
なにかおかしいと言ってくれればいいのに、何も言わずに最新ですと言い続けるのはどういうことだろう。
現時点ではWindows 7 はSP1が提供されている。
もし今の時点でSP1の通知が来てない場合は何かおかしいはず。
もしSP1になってない人は、ちょっと確認してみることをお勧めする。
2011年3月 1日
入試問題をQ&Aサイトに書き込んだ事件の影響
入試問題をQ&Aサイト(Yahoo知恵袋)にリアルタイムに書き込んだ受験生がいたらしいという事件。
私の所にも影響が・・・
以前から京大入試の数学の解答を私のサイトで掲載しているのですが、
そこへのアクセスが、いつもにくらべて、約二倍と、跳ね上がっていました。
どうも、「京大」「入試」などというキーワードで検索して当たっているようです。
ちなみにこんなページです。
京大入試問題数学解答集
普通の人には一切用のないページですが・・・
2011年1月 1日
カーネル/VM Advent Calendar : ATND
この記事はKernel/VM Advent Calendar向けの記事です。
カーネル/VM Advent Calendar
さて、これまでの人のディープなお話には対向できないおじさんは、昔話でお茶を濁しておこう。
カーネルVM探検隊なので、カーネルかVMの話と思っていたので、今回はVMの話をしようと思う。
記念すべき2011年最初のAdvent Calendarだというのに、こんな話題で大丈夫か・・・
VMはVMでもPC-9801vm2というパソコンの話。
PC-9801シリーズというと、NECが販売していた、ガラパゴスPCのことで、いわゆるDOS/V機が出てくるまでの日本のデファクトスタンダードだった機械。
初代PC-9801から PC-9801F、PC-9801Mと続き、その後継機として出てきたのが,PC-9801 vm2という機械。
私が初めて買ったPCが、PC-9801VM2だった。
ディスプレイ(カラーの640*400ピクセル)とセットで、たしか40万くらいしたはず。
VMのVは当時NECが生産していたV30という8086互換のCPUを搭載していることを意味していて、なんと10MHzで動作した。
そのまえのMでは8086が8MHzで動いていたのでCPUクロック25%アップである。
CPUの速度が変わると単純に速度が速くなってゲームなんかでは早くなりすぎて困ってしまうものもあったので、本体前面に8MHzと10MHzの切り替えスイッチがついていて、8MHzで動作することを前提に作られたソフトに対応することができた。
また、メモリは標準で384KBも搭載されていた。前の機種が256KB、その前が128KBだったはず。
追加のメモリを購入することで最大640KBまで拡張可能だった。
メモリアドレス自体は8086なので、セグメントレジスタと合わせて20ビット分(1MB)までアクセスできるはずなのだが、実際には640KBより上のアドレスは特定用途に割り付けられていてメインメモリとしては使えなかった。
たしか0xC0000から128KBはグラフィックで0xE0000からが拡張アドレスだったと思う。
当時主流のキャラクタディスプレイではなく、なんと16色ビットマップディスプレイ。
すでにメモリも少しは安くなっていて、2MBの拡張メモリが、数万円で購入可能だった。
たしか、上記の0xE0000からのアドレスをメモリに割り当ててバンク切り替えしながら使っていたと思う。
ちなみにこの少し前、MZ-80KというSharpのZ80マシンのメモリは32KBで十数万円だったと友人から聞いたことがあるから、これでもかなりやすくなっている。
そしてVM2の2はフロッピーディスクドライブが2台ついているという意味。
5.25インチ2HDのフロッピーディスクが2台標準で搭載されていた。
フロッピーなのにHDってなに?
ハードディスク でもハイデフでもなく High Densityの略。2は両面っていう意味で、つまり両面高密度ってこと。容量は1.2MB
DDはDouble Densityで倍密度。2DDで640KB
ちなみに2Sという320KBのディスクもあったし、初期のApple][のドライブは1S(160KB)だった。
SはSingle Density
さすがに8インチディスクの時代ではなかった。(世間には存在したけど)
3.5インチディスクはまだほとんど普及していなかった。
この少し前までカセットテープにデータを記録していたことを考えると、これでも画期的な大容量だった。
その他特筆すべき点としては、キーボードだろうか。
コントロールキーがちゃんとAの横についていた、とても使いやすいキーボードだった。
このあたりは話始めるときりがないのでこのくらいにしておこう。
あとファミコンのハードの話とかX68000の話とかあるけど、それはまた何かの機会に。
カーネルVMには全然関係ないけど、ちょっと宣伝
基礎から学ぶ 組み込みAndroid
絶賛発売中。
Amazonでは品切れだという話ですが、すぐ追加が入るはずです。
街の本屋さんにはまだ十分在庫があると思います。
元々はこの本の中身についてちょっと書こうかと思ってたんですが、資料を忘れて実家に帰省してしまったので、こんな昔話になっちゃいました。
新年早々、しまらない内容で、すみませんでした。
みんなのネタが切れた頃にでも リベンジしようかな。
2010年12月10日
基礎から学ぶ 組み込みAndroid
2010年12月23日 発売開始予定
基礎から学ぶ 組み込みAndroid
夏前から執筆を始めて、やっと出版する事ができました。
なんとかGingerBreadが出る前に出せればと思ったのですが、先にSDKが出てしまいました。
内容は主にFroyoに関するものですが、GingerBread対応についてはWebで補足する予定です。
Androidを組み込み機器で使うためには何をしなければいけないのか、実際にいろいろなデバイスをつないでみて何ができるのかをテーマに、3人の共著で書いています。
Androidを携帯以外でも使ってみたいという方にお勧めです。
Amazonにも載ったので、URLを変更
よろしく
