方べき定理

娘が学校で方べき定理というのをやったらしい。
名前を聞いてもなんのことかわからなかった。
全然記憶にない。もしかして勉強してない?
webで検索すると大量にヒットした。
おかしいなぁ・・・幾何の定理はいっぱいあるから、忘れちゃっただけかな?
しかし、かけらも覚えていないのはなぜ?
私の高校のころには幾何は軽視されてた気がするからそれが原因かもしれない。
どういう定理かっていうと
言葉だけで説明するのは難しいのでちょっと絵を入れる。
houbeki.png
円に交差する二本の直線の交点をAとして、AB×AC=AD×AE であるということらしい。
当然娘は幾何的な証明を習ったらしい
幾何的には、三角形を作って、相似なりなんなりを使ってやることになるだろうというのは想像できる。
で、代数的な解法を考えてみた。
上の図を以下の様に書き直す。
houbeki2.png
この図で原点Oを上の図の点Aと見て、中心(p,q)半径rの円を描いた物
つまり方べき定理とは、(p,q)が半径S、中心Oの上を動くとき、X軸との交点のx座標が二つあるとき
その二つの座標の積が一定であるということを表している事になる。
そこで、中心(p、q)半径rの円の方程式は
(x-p)2+(y-q)2=r2なので
この方程式とX軸との交点の座標を求める。
X軸であるからyは0なので
(x-p)2+(-q)2=r2
となる。
これを展開すると
x2-2xp+p2+q2-r2=0
この方程式の解を、l,mとすると方程式と解の関係から
l×m=p2+q2-r2
ここで、p,qは半径sの円上を動くから、p2+q2=s2なので
l×m=s2-r2=(s-r)(s+r)
r、sは定数なので、l×mは定数。
以上より、任意のp,q(円がx軸と交差する範囲)においてこの積は一定
よって定理は成立する。
ってことで、証明終わりなのだが
さて、この説明を娘は理解できるだろうか?
まず、最初の図から、次の図への置き換えが難しいだろう。
これはかなり慣れを必要とする。
その上で、定理の意味を数式で置き換えてそれを計算する。
計算自体は二次方程式の解の公式だけなので、公式を使えば一瞬で出てくるから特に難しいことは無い。
定理の意味を別の表現、モデルに置き換えて理解する、証明するということが数学の肝なんだが、その辺が理解できるかというところが難しいだろうなぁ
さて、娘を捕まえてこの証明を説明してみよう。
理解できたら上出来だ

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方べき定理 への2件のフィードバック

  1. アクエリアス のコメント:

    このような父を持つ娘さんがうらやましい。
    うちにも来て、娘に説明してください!!

  2. mark のコメント:

    残念ながら、娘はまだ円の方程式を知らなかった・・・
    というわけで上記証明はまだ端緒にすらたどり着けない状況でした。
    >アクエリアスさん
    娘にとっては単にうざい父親かもしれません。
    数学を教えろとか、英語を教えろとか、社会を教えろとか、情報を教えろとか、試験前など便利に使われています。
    家庭教師を雇う気もないし、塾に行かせる気も無いので自分で教えるしかないってのが正直な所です。
    ポリシーとして小学校、中学校2年までは親が変に教えると学校の勉強をおろそかにするので一切教えなかったのですが
    そろそろそういうことも理解できると思ったので高校受験あたりからは教えろと言われれば教えることにしています。
    そういう意味で、息子(小1)には一切勉強は教えていません。
    自転車やプラモデル、工作などは教えていますが

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