正しくない外国語を使う恥ずかしさ

昔から、間違った英語の看板とか、気になっていたが、最近はさすがに全く間違ったものも少なくなったような気がする。
明らかなものは見かけなくなった。
しかし、まだ、フランス語あたりになると、正しいものの方が少ないかもしれない。
もちろんフランスから来た会社のものは私などが見て間違っていることがわかるほどひどいものはないが、堂々と紙袋や看板に間違ったフランス語を書いているのはたくさんある。
これまで見た中で、一番笑ったのは
Blanc Maison
と紙袋に書いてあったもの。
フランス語の基礎の基礎で、英語と違ってフランス語の名詞には性別がある。
男性女性の必ずどちらか(ドイツ語は中性というのがあるらしいが詳しくは知らない)
そして名詞の性によってそれにつく形容詞が変化する。
性数一致の法則
ちなみにmaisonというのは日本語でよくメゾンとか言われている単語のことで、簡単に言えば家のこと。
blancは白いという形容詞、つまり、白い家と言いたかったのだろう。
しかし、maisonは女性名詞なので、形容詞blancは変化してblancheとなる。
最低限、Blanche maisonとならねばおかしい。
しかしもう一つ基礎のルールとして、色を表す形容詞は、名詞を後から修飾するという原則がある。
つまり、形容詞は名詞の後から書かねばならない。
したがって、正しくは、Maison blancheとなる。
文章の中で、白い家となる場合は当然冠詞が必要なので、la maison blancheとなるのが普通。
只これは固有名詞なので、別になくてもいいだろう。
なぜ、こんなことを思い出したかというと、うちにあった洋菓子やさんの箱に紙が入っていて
なんかフランス語が書いてあったのを見つけたのだが、なんか気色が悪いので
確認したところ
Les gateau francaise du bienfat des quatre saisons “ma facon”
(gateauはgâteau francaiseとfaconのcはセディーユつき)
となっていたのだが、まずlesは複数の定冠詞なのにgateauは単数
gateauは男性名詞なのにfrancaiseは女性形
bienfatなんて綴りはなくて、たぶんbienfait
という風に文法を無視しまくっている。
たぶん、四季のたまもののフランス菓子 それが私の信条
みたいなことが言いたかったのだろうが
そういいたいなら
Les gateaux francais des bienfaits des quatre saisons “ma facon”
としてほしかった。
間違っているのがいけないのではなく、かっこつけようとしてフランス語を使ってみたら、力一杯間違っているというのが笑えるという話。
私も全部正しいわけはないし、すべての言語を知っている訳じゃないから、必ず正しいフランス語が書ける訳ではないし、上記のフランス語だって、本当は全然だめかもしれないけど
私程度の基礎の基礎しか知らない人間につっこまれる程度の間違いは恥ずかしい。
ということで、外国語で書いたらかっこいいなんていうつまらない発想で、間違った外国語を使うのはカッコ悪いねっていう話。
最低限、ネイティブチェックは必要だよね。

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