微分・積分・いい気分6

これ以上数式書いても読めないといわれてしまったなぁ。
数式といっても、積分記号も出してないんだけど・・・
とりあえず、実際の生活でどういう風に使えるかという話を書きたかっただけなので、積分の話はこの辺にして、微分て何という話をしたいと思う。
前にも書いたけれど、教科書的には微分から入ってその逆演算として積分を持ち込むというやりかたをしているのだが
実は、微分と積分というのはもともと関係ないところから始まったということを理解してもらいたい。
もちろん微分、積分は密接に関係しているということを否定しているわけではなく、もともとは別の物として考えられたということ。
さて、微分の話にはいるとき、一般的に使われるのがやっぱり速度
ご存じの通り、自動車などには、いろいろなメーターがついている。
その中で、どんな車にもかならずスピードメーターとトリップメーターが有ると思う。
この二つが表現していることがそのまま、微分と積分である。
車が発進すると、スピードメータが徐々に動いて、現在の速度を表している。
しかし、速度ってなんだろう?
速度は、距離÷時間 であるというのは小学校の知識で、誰しも疑問を感じることはないだろう?
しかし、では、スピードメータが表示している速度というのはなんだろう。
良く考えると不思議なものだと思わないだろうか?
速度を出すためには距離と時間が必要なはずだけど、有る時点の速度となると、その時間も距離も0になってしまって速度は0÷0となってしまう。
0で割ってはいけません。というのは小学校の時に習うお約束で、当然1を0で割ることはできない。
なぜなら、0はいくら足しても、何をかけても0だからいくらがんばっても1にはならないからだ。
では、0÷0はどうだろう。
0に何をかけても0だから、0÷0=5でも、0÷0=3でも全然困らない。
そこで、数学的には0÷0は不定と言ってしまって、これは演算できない事になっている。
しかし、それではその時点の速度というものが出せないことになってしまう。
でも実際に車のスピードメータには速度が表示されているじゃないか。
これはどういうわけなんだろう。
実はこの0がとーーーっても小さいけど、0ではないとしてみると
たとえば、0.000000000000003÷0.000000000000001だったら答えは違ってくる。
これは明らかに3になる。
つまり車のスピードメータというのは有る瞬間ではなく、ある短い時間の速度を表していると考えればつじつまが合ってくる。
じつは、これが微分の考え方そのものである。
つまり、ある変化する値の変化の仕方を、細かく細かく見ていくと、有る一定の変化率に近づいていくとき
その瞬間の変化率をその値の微分係数という。
と定義しているわけである。
風速20mとかいう表現が有る。
普通、速度をいうとき当然その移動距離を前提にして考えていると思う。
つまり、時速100kmだったら、1時間で100kmすすむんだ・・って感じで
しかし風速20mというときの20mはなんだろう?
誰も風が1秒後には20m先にいるとは考えていない。
思っているのは、風速20mの風はつよいなぁ、風速40mだと立ってられないよなぁという、強さという感覚で捉えていると思う。
つまりこれが微分である。
その速度による移動ではなくその速度そのものを捉えて考える見方、これが微分という見方である。
そして、速度というのは絶えず変化しているものだから、その瞬間の速度というのは、有るとても短い時間の間の移動距離をその短い時間で割った物で代用しよう。という考え方
それを極限まで進めた物が微分ということになる。
現実の世界では、時間0で何かを測定することはできないから、どうしてもある一定の時間の測定にならざるを得ない。
では、その速度がそのまま結果に表れているものはなんだろうか。
それが自転車のライトである。
自転車のライトは、タイヤに接触した発電機が電気を発生させてそれで電球を点灯する。
発電機というのは、コイルの中を永久磁石が動くことで、電気を発生させるのだが、その発生される電気の量(電圧)はその永久磁石が動く速度で決まるのである。
だから、速度を上げると明るくなって、止まると消えてしまう。
これはまさに微分そのものを行っていると言っても過言ではない。
自転車のライトを見たら、がんばって微分しているんだなぁと感心してやってもらいたい。
以上の様に変化の仕方、変化そのものを捉えて考えるのが微分で、変化の結果、その総量を考えるのが積分
ということで、理解してもらえれば良いと思う。
どうだろう、この説明でなんか感じはつかめただろうか

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微分・積分・いい気分6 への1件のフィードバック

  1. アクエリアス のコメント:

    なるほど自転車のライトは、微分していると思えばよいのですね。
    ちょっと愛おしくなります。
    私は走るのが遅いので、
    なかなかがんばって微分してくれず、
    いつも暗いです。

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